地方移住のために最初に決めた3つのこと
はじめの記事で、妊娠が分かったことを機に東京から地方移住することを決めたお話をさせていただきました。地方移住を決めた理由についてはこちら↓からお読みいただければと思います。
移住を決めてから私たちが最初に決断したことは以下の3つです。
- いつ引っ越すか(妊娠中 or 産後)
- どこへ引っ越すか(互いの実家近く or 住みやすい別の土地)
- 物件は購入か賃貸か(購入なら新築 or 中古リフォーム)
これについてどのように検討して決めたのか、そして決断の結果どうだったのかについてお伝えしていきたいと思います。
今回の記事では中古住宅購入の検討と結果について。かなりトラブルも多かったため長文になりますが、お付き合いいただけると幸いです。
産前・産後?移住のタイミングはいつがいい?
子育てのため移住を決めた、という方の多くは「いつ」引っ越すのかという問題で悩まれるのではないでしょうか。妊娠中は体調が不安だけれど赤ちゃんがいない状況で比較的身軽ですし、出産後は体調が安定していますが生まれたばかりの赤ちゃんがいることで大変さもあります。
私たちの場合は出産前に引っ越すことに決めました。(ちなみに実際に引っ越したのは妊娠31週の頃。お腹もかなり大きく、荷運びはほとんど戦力外でした。笑)
理由は以下の通りです。
- 産後はしばらく動けない(=引っ越しが先延ばしになる)
- 子育て準備万端で出産に臨みたい
- 引っ越し前の居住地では周囲からのサポートが受けづらい
- 引っ越し前の住居の間取りでは子育てスペースが作りづらい
- 早く都内を出たい(コロナ等、人ごみのストレス)
「出産 引っ越し 時期」などのワードで検索してみると、産後すぐの引っ越しは難しいと書かれている記事が多いように見受けられます。
出産後は赤ちゃんがいるとますます大変になりますから、引っ越しの時期としては妊娠12週以降32週未満が望ましいと言えます。引っ越す前に妊婦健診で異常がない事を確認してもらい、念のため主治医の先生に相談してみるといいでしょう。
マタニティ通信 第152回「妊娠中の引っ越しについて」|医療法人 中川産科婦人科
妊娠中なら早いほどお腹も大きくなくて引っ越し作業も楽なんじゃない?と思いがちですが、妊娠初期に無理をしてしまうと流産のリスクが高くなり、後期になると早産のリスクが高くなってしまうため、体調が安定しやすい時期となるとかなり限られてくることになります。
流産・早産といったリスクを抜きにしても、つわりが重い方や安静が必要な方の場合は妊娠中の引っ越し自体難しくなってしまうのではないでしょうか。どちらにしても、状態や体調を把握してくれている主治医の先生に早めに相談するとよいですね。
私たちの場合、引っ越しをすること自体は妊娠が確実になった5月末に即決断し、次の週末には引っ越し先の内見に行っていました。(どれだけ早く引っ越したかったんでしょう笑)
仕事が休みに入るのが11月だったので、12月にはできたら新居へ引っ越したい!という目標を掲げ、いざ家探しスタートです。
中古住宅購入を計画
家探しを始めるにあたって、まずは「どこへ」引っ越すのかについて。
私と夫はそれぞれ静岡県と香川県の出身です。お互いの通勤のために都内に住むことを選びましたが、元々縁もゆかりもない土地で出産準備や育児をサポートしてくれるような人も身近にいませんでした。
引っ越し先選定は出産後の育児をイメージし、長期の育休期間中に主に育児をするのは私になるという理由で私の地元・静岡へ引っ越すことが決まりました。私の実家のサポートを受けられるようにと、夫が提案してくれたんですよね。(本当に夫に感謝です、、)
次に「購入か賃貸か」問題について。
これから家族が増える、という前提で新居を決めるときこの2択は大きな問題でした。それまで当たり前に賃貸で生活していた20代の夫婦にとって、家を買ってローンを組むというのはとても大きな決断です。それでも私たちは、引っ越しを決めた当初から中古住宅の購入&リフォームを検討していました。私たちが中古住宅購入を検討した理由はいくつかあります。
- 子供を家の庭で遊ばせたい
- アパート・マンションでは夜泣きなど気を遣う
- 移住予定の自治体に子育て世帯の住宅購入に補助制度がある
- 新築を建てるほど金銭的に余裕がない
- 賃貸に家賃を払い続けるのがもったいない(購入なら資産になる)
子育て世帯の移住には自治体から補助金が出る場合がありますが、その金額はやはり賃貸よりも住宅購入のほうがかなり大きいことがほとんどだと思います。また私たち夫婦はどちらも一軒家で育ってきたため、子育てをする上で家を持つのは必要なことだという意識があったのかもしれません。
静岡県に引っ越すうえで避けられない問題が、そう遠くない未来起きると予想されている南海トラフ地震です。まずはそういった大規模な災害が起きても大きな被害が予想されていない地域に限定して探していきました。(ちなみに津波が想定されるエリアではかなりキレイなお家も安く売りに出されていることが多いです。知らずに見たら食いついてしまいそうでした…)
10軒前後を内見し、そのうちの1軒が金額的にも立地的にもかなり理想的で「これは私たちのための家では?」とかなりテンションが上がったのですが……ここから、この理想の家の契約に至れなかった理由とその経緯をお伝えしていきたいと思います。
契約ならず…中古住宅購入の難しさを実感
まず前提として。
購入を希望した住宅には家主さんが居住中でした。つまり順番としては、まずは家主さが引っ越してもらい、それからリフォームを完了してようやく私たちが引っ越せるということになります。また、いろいろな事情が重なり家主さんと私たちの間には不動産会社が2社間に入ってやりとりを進めていました。結果的に私たちが聞く話は家主さんからの”又又聞き”のような状態になってしまっていたんですよね。
そうした事情や家主さんが高齢だったことなどもあってか、初めに聞いていた条件でかなり前向きに買付証明書(=希望条件などを記載して不動産購入の意思を示す書類)を出した後から、「話が違う!」と言いたくなるような問題が多く出てきました。かなり分かりづらい部分もあるため、下記イメージ図とあわせてお読みいただけると幸いです。
- 購入希望地(下記イメージ図の土地A)の隣地(土地B)について、当初「土地Aの価格から追加費用なしで、希望すれば土地Bもまとめて売却可能」と聞いていたが、後から不動産会社の勘違いだったため取り消してほしいと言われた
- 家屋の中の大型家財は引っ越しに持っていけないので置いていく、と言われた
- 不動産情報のサイトには「上下水道あり」との記載だったが、実際にはこちらの負担で水道の引き込み工事が必要になった(かかる費用は100万円前後)
- 現地を内覧したときに説明された土地Aの範囲と実際の範囲が違った(実際のほうが狭かった)
特に衝撃だったのは3.と4.ですね。
3.について「じゃあ家主さんは水道を使ってなかったの?」という疑問があるかと思いますが、家主さんは土地A・B・Cの3つの土地を一続きに所有されており、このうち売却予定の無い土地Cから水道管を引き込んでいました。そのため家主さんは自分の所有地の水道管を問題なく使用されていましたが、私たちが土地Aを購入しても土地Cは家主さんの所有のままなので他人の土地から水道を引いていることになってしまい、そのままでは使用できないということでした。
水道工事費も金額が金額だけにショックでしたが、私たちにとっては4.が購入希望を取り下げることになった決定打でした。先にお伝えした通り、私たちが一軒家を購入しようとした理由の1つに「庭で子供を遊ばせたい」という希望があり、これをかなり重視していました。内見時よりも狭いことを知らされた実際の土地Aの範囲では遊べる十分なスペースの確保はおろか、数台の車(田舎暮らしの必需品です!)の駐車スペースさえ取れないほどでした。
購入断念!賃貸探しへ続く
相次ぐ条件変更に、私たちも「これはもう縁がなかったということ」と踏ん切りをつけて住宅購入を諦めることに。
6月上旬から中古住宅探しを開始し、この結論に至るまでに3か月以上の時間がかかってしまいました。。引っ越し希望の12月まであと2か月とちょっと。中古住宅をリフォームしたいと思っていたのでさすがにもう時間が足りないというのと、不動産屋さんとのやりとりにかなり体力を消耗したというのもあり、ここから次回は賃貸探しへ方針を変えていきます!
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